2023年1月8日(日)、ユナイテッド・シネマ豊洲にてTVアニメ『英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~』第1話・第2話先行上映会&トークショーが開催された。
原作は、HJ文庫より刊行中のハヤケン先生による大人気シリーズ。死の間際に自由を望んだ英雄王・イングリスが、遥か未来の異世界で美少女に転生し、その世界で自分自身の武を極めるため最強見習い騎士として成長していく異世界TS転生ファンタジーだ。
第1話と第2話の上映後に行われたトークショーには、鬼頭明里さん(イングリス・ユークス役)、加隈亜衣さん(ラフィニア・ビルフォード役)、楠木ともりさん(レオーネ・オルファー役)、倉持若菜さん(リーゼロッテ・アールシア役)、白石晴香さん(エリス役)のメインキャスト5人が集結した。
司会進行を務めた儀武ゆう子さんの呼び込みで登壇した5人は、楽屋での様子も明かしながら和やかな空気でトークを展開していく。第1話と第2話を見た感想を聞かれると、鬼頭さんは、赤ちゃんの声からモノローグでの英雄王としての意識まで2倍ぐらい喋った感覚があったと話し、映像を初めて見た時は感慨深かったと振り返る。
本作はアフレコ時点で結構色がついていたそうで、完成したものを想像しながら収録した加隈さんは、実際に完成した映像の想像以上のカラフルさに驚いたという。髪の毛のなびき方など、イングリスの美しさをいかに表現するかにも制作陣のこだわりも感じ、ただ綺麗なだけじゃない世界だと笑顔を浮かべていた。
続けて、それぞれが演じるキャラクターについても言及。鬼頭さんが演じるイングリスは、可憐な美少女だが中身はかつて英雄王として名を馳せた男性という難しい役柄。演じる上では、転生直後の赤ちゃんから徐々に成長していく年齢感に気をつけて演じたとのことで、先ほど口にしたモノローグでの英雄王の意識との切り替えも大変だったと話す。その上で、彼女の変わらない芯として「戦うのが好きなこと」は忘れないように演じたのだとか。
イングリスの幼馴染であるラフィニアは、鬼頭さん曰く“孫味”がすごいそうで、それを受けて加隈さんも「“孫味”を意識して演じた」と笑う。ほかに意識したところとして、イングリスと同じ年でも、英雄王としての自我があるイングリスと違い、ラフィニアはより子供に見えるように気をつけたという。性格的には、言葉に裏がないように意識して演じていたとのことで、そういう2人の対比や性格にも注目して見てもらいたいと語っていた。
白石さんが演じるエリスは、天恵武姫(ハイラル・メナス)特級印専用の究極の魔印武具(アーティファクト)に変化することができる、とても強い女性。凛とした芯の強さがありつつ根が優しいところも魅力で、その行動には彼女なりの思いがあることを意識したと白石さんは話す。イングリスたちと出会い、彼女の心境がどう変わっていくかも楽しみにして欲しいと笑顔でアピールしていた。
レオーネは、刀身のサイズが自在に変化する魔印武具を使い、豪快に戦う騎士候補の1人。とある理由により、街の人間や騎士団からは快く思われていない存在であり、兄である聖騎士のレオンとの関わりも注目とのこと。演じる上で楠木さんは、苦労人ではあるが可哀想に見えないように、心の強さや清らかさが出せたらと気をつけたという。常人が共感しやすいキャラクターでもあるので、レオーネに感情移入して見るのもオススメだと話していた。
そして、倉持さんが演じるリーゼロッテは、イングリスたちが王立騎士アカデミーで出会う騎士候補の1人。 PVでも描かれていたように翼を生み出す斧槍の魔印武具で、自在に空を舞う力を持つ。自分の信念や考えがあるゆえに、時には棘のある感じになってしまうが、それは信念を貫いているからこそ。イングリスたちともいきなり仲良くなるわけではないけど……と倉持さんが言葉を濁していたように、彼女の心が徐々に近づいていく過程も本作の盛り上がりのひとつになっているようだ。
イベント後半にはオープニングテーマ「DAY1」を歌うAUO feat. MORISAKI WINのボーカルである森崎ウィンさんと、エンディングテーマ「セルフハグ・ビッグラヴ」を歌うゆいにしおさんからのビデオメッセージを紹介。
自分自身もアニメを見るのが楽しみで仕方ないと興奮気味の森崎さんは、オープニングテーマのボーカリストに起用していただいた喜びや、アニメのオープニングに相応しいボーカルを追求したことを語る。
一方、ゆいにしおさんは、気高くも格好良く戦うイングリスをイメージしつつ、本編の戦闘シーンを癒すような緩やかなサウンドに仕上げたと楽曲を説明。エンディングは曲の雰囲気にぴったりな映像になっているので、ぜひ楽しみにして欲しいと話していた。
また、TVアニメの放送に先駆けて、HJ文庫の公式YouTubeチャンネルでは、英雄王のミニアニメ(TVアニメ放送後は毎週火曜日18時に公開)が好評配信中。ミニアニメはイングリスとラフィニアのなんでもない会話や、2人らしい雰囲気を感じられる内容になっており、加隈さんはこの2人だとツッコミ不在なので孫を持ったような気持ちで見て欲しいと笑っていた。
最後に、改めて登壇者5人からアフレコでのエピソードや何度も楽しんで欲しい作品であることなどが語られる。そして、鬼頭さんが「『英雄王』は独自の世界感があって、日々の疲れを忘れて楽しめる作品なので、とにかく明るいイングリスと一緒に楽しんでいただけたらと思います」と呼びかけ、トークショーは終了となった。